『瓦礫と菓子パン~リストランテ震災篇』
作 くらもちひろゆき

リーディング 日本劇作家協会東海支部
本編+トーク動画
リーディング 熊本演劇人協議会
本編動画

作品について

 被災地で命をつないだ食べ物について取り上げたのがこの作品。

 炊き出しのメニューは? なにが美味しかったのか? 不味かったのか? あるいは、被災直後、その晩の食事はどのようなものだったか?

 被災県でありながら、実質的な被害はほとんど無かった、盛岡を拠点とする架空の劇団が、震災を食べ物の視点から構成した朗読劇。

 震災後に書かれた手記などを縦糸に、現地取材で得られた食べ物に関するさまざまな思いを横糸に、震災を描いた。決してメディアでは語られない、価値があるんだか無いんだか分からない、しかしながら圧倒的な真実の言葉。

作者から

 あの日、東日本が揺れた。生きるか死ぬかの瀬戸際のまま、被災者は日々を暮らしていた。悲劇に囲まれ、彼らは生きていた。

 被災した人々は、家族や友人を失い、しかしながら生きている。そして、生きるためには食わねばならない。生きて行く気力だって、食に支えられている。

 その命を支えた食べ物はどんなものだったか? 震災直後から半年後まで、非常食から豪華炊き出し、そして、ある程度取り戻した日常の食。それを追いかけることによって、震災と被災者の足跡を追いかけてみたい。

 被災地に近いからこそ、いや、近くなくては拾いきれない見過ごされがちな言葉を拾い集め、それを盛岡で再構成し、遠く離れた人々に、岩手に思いを馳せてもらいたい。そう願っている。

くらもちひろゆき

作者プロフィール

くらもちひろゆき
1966年茨城県坂東市生まれ。岩手県盛岡市在住。寺や産婦人科、保育園、写真館などを舞台に、重箱の隅をつつくような会話を得意とする。2005年より演劇ワークショップファシリテーターとして、岩手県内各地で出前ワークショップを行う。日本劇作家協会東北支部長。岩手大学教育学部非常勤講師。劇団モリオカ市民実行委員。もりげき八時の芝居小屋制作委員会委員長。もりげき演劇アカデミー講師。架空の劇団代表。

リーディング 日本劇作家協会東海支部版 演出者のことば

 コロナ禍、そして緊急事態宣言の中での収録という状況になり、集まることが難しくなったので、集まらないで作品をつくることを苦心して考えた結果、一人で五役をこなすという、たしかに集まらないで済む方法を選択しました。ふざけているわけではない、というのが伝わるとよいのですが。この世に自分に関係のないことなどない、そんな気持ちで過ごしています。

渡山博崇

リーディング 日本劇作家協会東海支部版 演出者プロフィール

渡山とやま博崇ひろたか 劇作家・演出家。
奄美大島生まれの名古屋育ち。星の女子さん主宰。ミノカモ学生演劇祭実行委員長、G/PITチャレンジフェスティバルや岐阜県高校演劇地区大会の審査員などを務める。日本劇作家協会東海支部支部長。第4回ショートストーリーなごや大賞受賞。

日本劇作家協会東海支部 プロフィール

日本劇作家協会・東海支部は、主に愛知・岐阜・三重在住の劇作家協会員で運営しています。
毎年の主な活動は、20分の短編演劇コンペ『劇王』などの愛知県長久手市文化の家との企画です。その他、各地のイベントに参加したり、新しいことをやったり、柔軟に、精力的に活動しています。普段、自分の劇団やユニット、または個人としてそれぞれ活動している劇作家たちが、毎月1回地道に集まり、裏方も地道にこなしながら、面白いものをつくっていきます。

リーディング 日本劇作家協会東海支部版 クレジット

キャスト

渡山博崇
いしぐれじゅんこ

スタッフ

撮影・編集 いしぐれじゅんこ

リーディング 熊本演劇人協議会版 演出者のことば

「食べ物」が「ごはん」になり、やがて「交流の芯」に育つ。
脚本の中にこんな息づくような流れがあると思い、それをよすがに制作しました。
未曾有の非常事態の中、乾パンや白飯おにぎりのような「命を持続させる為のもの」が配られる。
続いて温かい汁物や塩味、甘味を楽しむものが作られるようになり、
やがてあちこちから届く応援物資や炊き出し、臨時の商店や移動販売が動き出し、力強いサンマの水揚げが始まる。
何とも生命力に溢れた流れがたまりません。
それを東北から遠い九州・熊本で作ること。
「経験してない」という畏れを忘れない、というのがメンバーの合言葉でした。
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稽古後、何度も熊本地震直後の食べ物の話になりました。
「サンドイッチを3人で分けた」
「避難所がホテルのそばだったのでシェフの高級食材がふるまわれた」
「弱々しい足取りのおばあちゃんが指定の個数以上のおにぎりをそっとかすめとった」
5年経った今だから出る、こんな話が止まりませんでした。
その裏にはいろんな思いがあるにしろ、何故か皆、笑い話のように話すのが印象的でした。
惜しむらくはそこを収録出来なかったのが心残りです。
何かの機会に是非、聞いて下さい☆☆

池田美樹

リーディング 熊本演劇人協議会版 演出者プロフィール

池田美樹

劇団きらら代表・劇作家・演出家。1985年の劇団旗揚げ以降、一貫して作・演出を務める。
熊本・福岡・東京での公演活動の他、ワークショップ講師・イベント演出等多方面で活動中。
ものづくりのときの信条は「とんちと愛嬌」。
日本劇作家協会会員・九州支部事務局長
熊本演劇人協議会副会長

熊本演劇人協議会版 チームプロフィール

熊本演劇人協議会に所属するメンバーです。
劇団も年齢もばらばらですが、何かと一緒に活動する機会の多い熊本、
今回も短期間でぎゅっと「チーム」になることが出来ました。
貴重な企画創作の機会を頂き、心より感謝致します。

リーディング 熊本演劇人協議会版 クレジット

キャスト

青谷一郎(劇団「市民舞台」)
桑路ススム
肥後力太郎
梅山隆博(CONT&ACT噐)
ますながあすか(たんじぇりんね)
池田美樹(劇団きらら)

スタッフ

作 くらもちひろゆき
演出 池田美樹(劇団きらら)
照明 荒巻久登
撮影・編集 志柿聖
撮影 江上喜範(Hub.craft)
衣装 池田美樹(劇団きらら)
制作 古殿万利子(劇団きらら)

初演時のデータ

架空の劇団番外公演
『瓦礫と菓子パン~リストランテ震災篇』
作/演出 くらもちひろゆき
出演
田中雅樹
菅野敦行
髙橋拓
吉田志津香
くらもちひろゆき
スタッフ
舞台美術 田中雅樹 藍染提供 永守勝子
照明 溝江純
音響 佐藤浄
衣裳 福田紋子
小道具 伊藤タエ子
制作 高橋宏臣
舞台監督 須貝綾子

PAW'2011『東北・復興week』
主催 横浜ふね劇場をつくる会/PAWYokohama(設立30周年記念)
会場 横浜相鉄本多劇場
日時 2011年9月22日19時開演
23日14時開演

上演時間 60分

初演時の画像

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